講師 平野 昭(ひらのあきら)  
2010年はショパンとシューマンの生誕200年です。このふたりの1歳年上にはメンデルスゾーン、1歳年下にはリストがいます。彼らが本格的に作曲活動を展開し始めるのは、ちょうどベートーヴェン(1827年没)やシューベルト(1828年没)が他界する時期に重なり、この頃はちょうど、産業革命の影響の下にピアノ工房が急増し、生産量の増加とともに楽器が急速な発展を見せており1830年代にピアノはほとんど現代の楽器に近いものに到達しました。そのことにより、ピアノは王侯貴族ばかりではなく、裕福な市民の家庭にまで普及し始める時期を迎え
たのです。こうした時代背景があり、ハイドンやモーツァルト、ベートーヴェン等のソナタを中心としたピアノ音楽とは全く別の世界、ピアノ音楽の百花繚乱の時代が生まれてきました。今回はその立役者のひとりであるショパンに焦点を充てて、講座を展開します。
 
各回テーマ
回:526日(水) ワルシャワ〜ウィーン〜パリ 初期のエチュード
  ミニコンサート: 鳥山明日香(ピアノ)
  @ピアノ協奏曲 第2番 ヘ短調 Op.21(ピアノソロバージョン・ダイジェスト版)
  A練習曲 第5番 変ト長調 Op.10「黒鍵」
  B夜想曲 嬰ハ短調「遺作」
 
回:616日(水) パリで花開く祖国の種〜マズルカとポロネーズ
  ミニコンサート: 小林えり(ピアノ)
  @3つのマズルカ Op.59
  ・イ短調 Op.59-1   ・変イ長調Op.59-2  ・嬰ヘ短調Op.59-3
  Aポロネーズ 変イ長調 Op.53「英雄ポロネーズ」
 
回:623日(水) 室内楽のミクロコスモス〜チェロ・ソナタ 他
  ミニコンサート: 大澤久(チェロ)三木蓉子(ピアノ)
  @チェロソナタ ト短調 Op.65
  ・第1楽章 Allegro moderato ト短調
  ・第2楽章 Scherzo,Aligro brio 二短調
  ・第3楽章 Largo 変ロ長調
  ・第4楽章 Finale Allegro ト短調
 
回:630日(水) ショパンのミステリー〜多くの作曲家たちとの交友と影響
  ミニコンサート: 仲道郁代(ピアノ)
  @幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66
  A幻想曲 ヘ短調 Op.49
  Bピアノソナタ第3番 ロ短調 Op.58より第3楽章
 
回:77日(水) ワルツ=ノクターンvsバラード=スケルツォ
  ミニコンサート: 居福健太郎(ピアノ)
  @スケルツォ第1番 ロ短調 Op.20
  Aバラード第4番 ヘ短調 Op.52
 
※ ミニコンサートの曲目は変更になる場合がございます。
 
Copyright(c) 2010ACT CITY ACADEMY of MUSIC. All Rights Reserved 無断転載・複写禁止